特定準教授

臨床課題を解決し、社会実装までつなげる

形成外科医として長年診療に携わる中で、私は、手術だけでは十分に救いきれない患者さんを数多く診てきました。形成外科の再建手術は、患者さんの機能や整容を改善し、生活の質を支える重要な治療です。しかし、再建は再生そのものではなく、失われた組織や機能を完全に元へ戻すことは容易ではありません。また、治療にはドナーサイトの犠牲を伴うこともあり、手術後に再び症状や機能障害に苦しむ患者さんにも向き合ってきました。

こうした経験は、私にとって、単なる臨床上の課題ではなく、研究として解決すべき問いとなりました。例えばリンパ浮腫に対する外科治療は現在も行われていますが、根治的治療とは言えず、患者さんの負担をさらに軽減するためには、リンパ管再生などを含む低侵襲かつ根本的な治療法の開発が必要です。

私は、形成外科医としての臨床経験を基盤に、未解決の形成外科的疾患に対する新しい治療戦略の開発を目指しています。患者さんの現実から研究課題を見いだし、基礎研究、データ解析、再生医療・薬剤送達技術を統合することで、外科治療の限界を補い、臨床現場に還元できる医療を創出したいと考えています。

京都大学 生命情報開拓講座
特定準教授 岡野 純子

滋賀医科大学 再生医療開拓講座 特任教授 仲川孝彦
特別教授 共同研究講座長 小島秀人
特任教授

共同研究講座の開設にあたりご挨拶

糖尿病の研究は医学部3年生から開始しました。学部生でしたが、糖尿病の講義をしておられた先生に誘われて、糖尿病のサル病棟の病棟医長になりました。本格的な研究は医師になってすぐに開始しました。糖尿病は一旦かかると治らない病気であり、どうすれば自然に治るのかという研究テーマはありませんでした。糖尿病と合併症の進行を防ぐために、どうすればよりよい血糖コントロールができるのかが研究の全てでした。

大学院で糖尿病という病気の全体像をひととおり理解しました。しかし、血糖値のコントロールと糖尿病合併症の関係を研究すればするほど、「なぜ糖尿病が治らないのか」という根本的な疑問にぶつかることが多くなり、深い闇の中に落ち込んでばかりでした。そこで、問わないことが不文律になっているこの疑問に真正面から立ち向かうことにしました。ここ数年の研究で様々な難題が解決し、糖尿病はがんと同じ仕組みで幹細胞の異常で発病することがわかりました。そして、がんを治してしまう方法と同じ方法で治療できるという、研究の最終ゴールが見えてきました。実に40年近くかかりました。

この研究は私が独自の発想で進めてきたものであり、同じアプローチで研究を行っている研究者はほとんどいません。もし私がこの研究を中断すれば、多くの命を救うことができるいまある機会がずっと先に遠のいてしまうでしょう。しかし、本学では産学共同研究講座の制度が整っており、私たちは研究を継続することができています。この研究を一刻も早く社会に実装するため、今後もあらゆる努力をして参ります。

共同研究講座とは、大学と民間機関が対等な立場で共通の課題に取り組む制度です。大学は民間機関から研究者や研究費を受け入れ、学外との連携を強化し、優れた研究成果を生み出すことを目指しています。この制度を活用し、さらなる研究の進展と社会への貢献に努めてまいります。

京都大学 生命情報開拓講座
特任教授 小島 秀人

研究室紹介

再生医療開拓講座について

小島特別教授の独自に開発した技術を応用し、既存薬再開発や新薬開発、ならびに組織再生をめざす医療材料の開発を行います。

教授挨拶

どうして「治ることがない」のかを解明し、答えを探し出し、病気を対症療法でなく完治させるべく日々研究を行っています。

メンバー紹介

研究講座及び関連メンバーを紹介しています。各メンバーの専門分野や研究内容、これまでの業績などを詳しくご覧いただけます。

共同研究について

株式会社バイオジップコードからの委託で、京都大学教員が業務として実施する研究です。研究に要する経費は、委託者が負担しています。

業績一覧

研究室より発表された論文の一覧をご覧いただけます。糖尿病や再生医療など、小島特別教授を筆頭とした研究成果を紹介しています。

アクセス

京都大学大学院医学研究科 メディカルイノベーションセンターまでのご案内です。※アクセス方法をご確認のうえお越しください。

よくあるご質問

京都大学大学 生命情報開拓講座について、糖尿病幹細胞について、研究の内容に関してのよくあるご質問をまとめています。

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